2012年9月2日日曜日

『預言者ムハンマドの生涯』第一巻(90)

ザムザムの掘削(1)


 アブドゥル・ムッタリブがカアバのアルヒジュルで眠っていると、夢でザムザムを掘るように、との啓示を受けた。

アブドッラー・イブン・ズライル・アルガーフィキが、アリー・イブン・アブー・ターリブからザムザムについて聞き、それをマルサド・イブン・アブドッラー・アルヤザニに伝え、彼がヤズィード・イブン・アブー・ハビーブ・アルミスリに伝えた話は次のとおりである。アブドゥル・ムッタリブは語った。「私がヒジュルで眠っていると、亡霊のような使者が現れ、ティーバを掘れと言った。私が、では、ティーバとは何ですかと尋ねると彼は去った。翌日もそこで眠っていると、彼がまた現れて、バッラを掘れと言った。バッラは何ですか、と私が尋ねると彼は去った。その翌日も彼は現れ、アルマドヌーナを掘れと言った。それは何ですかと私が尋ねると、彼はまた去っていった。その翌日も私が眠っていると彼が現れ、ザムザムを掘れと言った。私がザムザムとは何ですかと尋ねると、彼は、

 それは、決して欠乏することも、枯れることもない、

 それは、巡礼の集団に水を提供する。

 それは、汚物と血肉の間に横たわっている、

 白い羽のカラスが舞う巣の近くに、

 アリがしつこくたかる巣の近くにと言った」。

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