2012年6月22日金曜日

『預言者ムハンマドの生涯』第一巻(52)

象の物語に言及している詩(2)


 サイフィーという名の、アブー・カイス・イブヌル・アスラトル・アンサーリーユ・ハトミーは、次のように詠んだ。

 「それは神の御業であった、アビシニアの象の日のこと。

 彼らは前進させようとしたが、動かなかった、

 彼らはかぎ針を横腹に打ち込んだ、

 彼らは鼻を裂き、引きちぎった。

 彼らはナイフを鞭に代えて使った。

 それを背に打つと傷ついた。

 象は回って、来た方角に向いた。

 そこにいた者たちは、不義の罪を負わされた。

 神は、風を送って彼らの頭上から小石を降らせられた、

 すると彼らは子羊のように押し合った。

 彼らの神官は耐えるようにしかりつけた、

 だが彼らは羊のように泣き叫んだ」。

またアブー・カイスは、次のように詠んだ。

 「立て、そして汝の神に祈れ、そして触れよ、

 谷に建つこの神殿の隅々に。

 神は確証させる試練を軍の指導者に与えたもうた、

 アブー・ヤクスーム〔アブラハ〕の日に。

 彼の騎兵は平原に位置し、

 彼の歩兵は遠くの丘の道にいた。

 玉座の主の助けが汝にとどいたとき、

 主の軍団は彼らを撃退した、

 彼らは打ちのめされ、ほこりで覆われた。

 彼らはしっぽを巻いて逃走したが、

 ほんのわずかを除いて

ほとんど祖国へ帰りつく者はなかった」。

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